Dr Makotyの近況報告2023

12/26 さて、今年も押しつまってまいりました。今回も車ネタです。皆様は、街の遊撃手というTVコマーシャル覚えておいででしょうか。パリの街を、二台のいすゞジェミニ(2代目)が軽やかに走るというものです。私は初代ジェミニ(のディーゼル)に乗っていましたが、若干ごつくて重い初代(とくにハンドルが)と違って、お洒落で軽やかな二代目FFジェミニ。かの有名なジウジアーロのデザイン。二台が横に並走し、同時にドリフトで曲がるというCMです。当時、このCMは合成か、スタントかと議論になりました。友人の車通が、あれはスタントで、合成じゃないんだと得意げに教えてくれましたが、いや、絶対違う、あれは連結してるというのが私の持論でした。そんなに計算どおり車は挙動しないからというのが理由でした。現在のWIKIには、そのあたり詳しく書いてくれていますね。確かに殆ど実車のスタントで合成はないが、真横に並んでドリフトしているときのみ、車体下部を連結していたと。やはりな〜との35年ぶりの納得感です。
12/15 最近の旧車ブームというのは、お金に少し余裕ができた中高年がかつてあこがれた若きころの夢をかなえるためかと思ってましたが、意外に若い方がレストアして楽しんでいるようです。町の中古屋にも、ベレGとか117クーペとか、尻下がりのブルーバードや、なんといってもスカGなど時々見かけます。私にとって思い入れ深い車というと、ヨタハチとサバンナでしょうか。サバンナはRX7の名称のつく前のクーペタイプの方です。ファミリアの兄弟車です。我が家はマツダ派でありまして、R360クーペからキャロル、ファミリア、ルーチェ、カペラロータリーと順調にステップアップして、その後は再びファミリアのハッチバックのFR,FFの2代に戻っていきました。常にマツダの新車のカタログが家のなかにあったので、サバンナ(ロータリー)の精悍な顔つきに中学生のころの私には魅力的でした。結局残念ながらうちには来ませんでしたが。我が家のマツダ一辺倒は、結局父が亡くなって母がスバルインプレッサを買って終了となりました。もう一つのヨタハチは、トヨタスポーツ800.。パブリカの2気筒エンジンを積んだセミオープンで、小生が大学に入ったころはまだ先輩が乗ったりしていました。そのころ倉敷の2号線でキャリアに荷物を山積みした誇りまみれの赤いヨタハチを見て、なんか素敵だなあと思った記憶がいまだ鮮明です。これも乗ったことはないのですが、一度乗っておきたかったと今も思います。
12/7 先月末の連休で、名古屋に飛んで難病NW学会に参加してきました。演題3本と座長の役割があり、気合入れて行ってまいりました。ALSガイドラインの呼吸器設定のシンポジウムもありましたので、これは当事者の意見を是非聞いておかねばと思っていました。お泊りは駅裏のチサンホテルで、劇狭の客室に驚きましたが、寝るだけだしいいか。今回の学会は、一般演題は全てポスターという決まりで、とにかくシンポジウムだらけ。学会の華は一般口演だと思うのですけどね。しかも一演題につきわずか6分て、一般演題をバカにしてませんか?私の出した3演題のパートは座長も務めることになりましたので、6分にはこだわりません。すでに夕方であとのスケジュールないのでぜひしっかりご議論をと。計6演題で倍の1時間かかりましたが、皆さんしっかり議論できたと思います。これが最近のスタイルなのかもしれないけど、あまり楽しくないですね。シンポジウムについては悪しきエビデンス主義そのもので、わずかな論文を論拠に8ml/kgのVTとPEEP4が提案されていましたが、こちらの質問も的確ではなかったこともあって議論がかみ合いませんでした。それにしても座長の「最近は急性期でもVTは小さくする方向ですので」というまとめには心底がっかりしました。神経内科専門医の皆さまは、意識下人工呼吸についての認識が全く駄目ですね。この馬鹿げたガイドラインで泣かされる患者さんが減るように、山本メソッドをきちんと広めていかないといけません。そう思って2015年以来、何度も論文にしてきました。この学会や神経学会での教育講演でも話してきました。が、それらは全部無視。学会主流の皆様は、海外の英文論文しか見る気はないようですが。これだけALSの長期呼吸管理をしているのは我が国だけで、そこでの経験は見ないというのはどうでしょうかね。同じ問題が、吸引手技についても出てきているようで、逆に時代を巻き戻ししかねません。でも腐らず反撃開始です。地道な実験と現場を頼りに。
11/9 以前ここのコラムで、失敗が約束された大分ホーバー計画という小文を書きましたが、大分ホーバーさん、みごとにやらかしてくれました。なんと走行訓練初日に事故。大分合同新聞によれば、船体(ハル)まで亀裂という深刻な事態です。船の場合、ハルの亀裂は通常全損扱いです。ちょっとした擦り傷あたりとは深刻さが違います。以前ホーバーに乗ったときは、陸上は完全ドリフト走行で、これは難しいだろうなあと思っていましたが、それにしても訓練初日でやらかすとは。完全に呪われていますね。今回船体は県の所有とのことですが、つまり税金ですよね。ここしばらく台風が来ないのでお金余ってるのでしょうか。こんな無謀な計画をたてた県と、それを承認した県議の皆さま、責任とってくださいよ。
9/18 前の晩は珍しく11時には寝て4時にアラームもセットしたのですが、起きたら5時。後半になっていました。はい、ラグビーの対イングランド戦です。見初めたころは競っていて、これはひょっとするとと、布団から起き上がって見ることにしたのですが、相手の頭にあたったボールをノッコンと思って誰も追わず、イングランドの選手が歩いてトライしたケースが暗転の始まりでした。デジャブ感があったのは、初戦のチリ戦です。あれもノッコンと思って誰も追わなかった。思い込みは大怪我の元ですね。もう一つ気になるのは無意味なショートパント。ラグビーではターンオーバーは滅多にできません。折角味方のボールなのになぜショートパントで相手にやる必要があるのか。地味でもつなぎ続けていれば、相手の反則を誘い、ペナルティーからゴール前ラインアウトに行けるチャンスが増えると思うのですよ。相手が強い場合はこれしかないのではないでしょうか。ショートパント禁止にすべきだと私は思うのですが。確かエディーがこういう指示出していたんやなかったっけ。へっぽこ元ラガーの感想でした。
9/4 ここ2戦、前半首位に立ちながら、後半目を覆うような失速で最下位を食らった別府湾の月例ポイントレース。かなり自信を失い、台風も近いしやめようかなあと弱気が出ていましたが、朝起きたらピーカン。しかも秋の空のような羊雲。早朝、無風の別府湾を別府に走って北浜到着。クルー二人も来てくれて、レーシングセールに変更です。しかし気温は上がり、ほぼ夏そのもので大汗かきました。スタートでするりと前に出て、途中追いつかれそうな曲面もありましたが、なんとか首位キープし続け、逃げ切りで一着、一位。なんか久しぶりだね〜とクルーと喜び合います。ベネトウの新型艇も含めまわりはほぼ大型艇でしたが、うちの艇(31S)にマッチしたよい風を受けての優勝でした。少し気が軽くなったかな。
8/30 先日誕生日を迎えました。FBではたんおめメッセージ沢山いただきありがとうございました。でも僕は歳とらないことにしてるんです。永遠の55歳です。そう、チコちゃんは永遠の5歳にあやかっております。今年のALS協会大分県支部総会がZOOMで行われました。実はこれ私、トラウマなんですよ。昨年の総会のZOOMで私だけが声出なかった。マイクを認識してもらえなかったのですね。そこで今年は3台PCを用意。事前のテストでは音声もマイクもうまくいっていたのですが・・・。一台は途中でマイクが見つかりませんというエラーメッセージ。もう一台はイヤホンからは音が出るがイヤホン抜くと無音。しかもミュートにしたあと解除するとマイクが動作しない。結局一番古いW7機のみが音声、マイクとも無事でなんとか発言することができました。本当にまたまたトラウマになりそう。秋もZOOMでの講演会が予定されたりしてるので、本当に怖いです。先週の話ですが、小生インフルエンザに引っかかってしまいまして、初めてリモート診療やってみました。といっても自宅からではなく、病院の医局にこもって、投薬システムを動かしながら、診察室と医局をZOOMでつないでのリモート診療です。患者の皆様からお大事にと言われましたけど、それって逆ですよね。このときのZOOMは例の40分規制がかかりましたが、スタッフが頑張ってうまくいきました。僕がいじるとだめなのかなあ。
8/10 お騒がせ台風6号が通り過ぎました。下手なヨットみたいな軌跡、との評判もあった6号ですが、沖縄の西でタック、次は奄美でまた逆にタック(このタックは上手でした)。当初四国の沖から関東沖に抜けるという予報が、一時は大分直撃予想、最終的には九州のかなり沖を通り過ぎました。水曜往診は大丈夫かと心配されましたが、大したことなく完遂できました。多少濡れましたけど。日本の夏は台風との闘いですね。台風襲来となると、在宅人工呼吸の皆様にとっては停電がピンチ。これまで自作のバッテリーキットを配ってきまいたが、ここ2年ほどは、行政の補助金のおかげでモバイルバッテリーを配布することができて、相当安心しております。なにせコンセントに刺してボタン押すだけですから。先週土日は呼吸療法医学会。私も演題2本引っさげて参加してきました。一般演題の数も以前ほどの盛況ではありません。それを補うように教育講演ばっかしでした。それはそれでなかなか面白い講演も多く、有意義でした。呼吸療法の学会ですが、コロナ関係の一般演題はエクモのみ。もう旬を過ぎているのかなあという感想です。私たちはコロナ感染と人工鼻の関連の発表でしたが、在宅医療のセッションに回されての発表でした。とはいえやはり学会はリアルがよいですね。
7/31 ビッグモーターはビックリモーターだったのが分かったここ1週間でしたが、世の中の企業ってのは、こんなにブラックなのかと認識を改めさせていただきました。こういう話は、地方巡りのイベント販売企業とかで聞くような話ですが、大手と言っても成り上がりの実態というのはこういうことなのだと勉強になりました。つまらないことですが、次に出店されるときは、道路に植え込みのない場所を選ばれてはと思います。車については、いくつか良心的な修理屋さんとお付き合いがあるので困っておりませんが、これまで関わったなかではひどいところもありました。ブレーキ踏むとカクカクカクと歯車状にショックが出たり、カギは預かっていない(ならどうして車検通せたんだよ)とか言うふざけた所もありました。今は二箇所にお願いしていますが、丁寧、良心的に仕事をしていただいているので安心です。保障期間内の車はディーラーでお願いせざるを得ませんが、それを過ぎたらよい所を知ってるかどうかが車を健全に保てる秘訣ってことでしょうね。ここのところ学会準備に忙しい毎日を過ごしていて、ついでに暑くて海に出ていません。最近の学会も、業者が運営することが普通になって、手続きが面倒くさくなりました。Googleのフォームで登録など要求されるのですが、途中で進まなくなって登録ができなかったり。事務局に問い合わせたのですが、期限まであと数日なのに、まだ8本しか届いていないとのこと。8本届いているのだからシステムエラーはないと運営会社はおっしゃるのですがね・・・
7/25 倉敷にある実家の最後の土地が売れ、更地完了を確認に行ってきました。これが最後の倉敷行きになりそうです。ご近所の方にお別れのご挨拶もいたしました。この前見つけた讃岐うどんの店が岡山にあり、そこにも伺ってきました。その後ホテルに着くと、なんと目の前にその店のチェーン店があるではないですか。桃山亭というチェーンで、岡山に4点あるようです。肉ぶっかけが看板メニューのようでした。ついでに地元大手スーパー直販のスペインワイン(なんと一本300円以下)をたんまりと購入。半年はもつかな。さてFBにも書きましたが、極めてミステリーな呼吸器トラブルが発生しました。今年気切した患者さんが、突然喚気不全を起こすのです。普段500ml以上の換気量が突然100ml未満にまで落ちます。患者さんも苦しそう。前回は気管カニューレが痰か何かで閉塞しているんだろうと思って交換したら突然良くなりました。しかしカニューレは詰まっていなかったのです。なぜ良くなったんだろう???と狐につままれた気分でしたが、その原因が判明しました。気管後壁に肉芽が出来たうえ成長し、カフを乗り越えカニューレの出口をふさいだのです。つまり換気が入らないのではなく、換気が抜けなかったわけです。いわゆるチェックバルブ現象が起こっていたわけで、カニューレを抜くとこのチェックバルブが開放されるので突然良くなったわけです。たまに気管カニューレに反応し気管内に肉芽を生じる方がいます。まずはカニューレをシリコン製に変えることが必要になります。
7/18 閑さや岩にしみ入る蝉の声。松尾芭蕉の有名な俳句ですが、斎藤茂吉がアブラゼミと言ったことから論争となり、最終的にニイニイゼミだと茂吉が認めて決着がついたことになっています。しかし、旧暦5月、今の7月13日ころの作歌とのことですが、もっと大音響で岩をうがつような蝉がいるんじゃないですかね。ハルゼミです。このところ病院の裏手で夕方になるとジーワジーワと大合唱しています。芭蕉が聞いたのはこちらではないでしょうか。この連休、病棟が落ち着いてくれているおかげで、二日とも別府湾に出ました。いい海風が吹いていたのですが、昼過ぎにピタッと止まり、灼熱地獄に変わります。夏が来ました。写真は海で出会ったヨットから撮ってもらったものです。
6/6 このところ病棟には常に誰か重症患者さんがいて、気が抜けない毎日が続いています。今年の5月の連休もほぼ皆勤になって、例年の楽しみの宇和島ヨットレースは不参加に終わりました。ただ無理やり前日回航していたら豊後水道は大時化だったみたいなので、行かずにすんで善かったのかもです。ただ週末天気がいいときは、3〜4時間別府湾に出ております。暑くなく快適な海上の帆走を楽しんでいます。月初めの草レース、6月は、台風のあおりで延期となってしまいましたが、その代りに出かけた別府湾では、同じような思いの2艇と海上で遭遇。写真とってもらいました。ヨットというのは風上には上れません。約45度が限界ですが、ジグザグに進んでいくわけです。そして一人で操船しているとき、このジグザグが結構大変なんですね。簡単にうまくいく方法がないかとあることを思いつきました。名づけてシングルウインチタッキング。FBで紹介しましたが、一本のウインチを使って左右のジブシートを引っ張ってタックを完成させるというものです。ヨットをご存知ない方にとっては???でしょうけど、座ったまま位置移動をせずに、タックが完成するので、うまくいくと快感です。転倒リスクもなく、前を向いたままなので、タックの行き過ぎもありません。まだまだ不安定なので、しばらくこの技を磨いてみたいと思っています。将来、山本メソッドとか言われるようになるかも。笑)小生、週末発明家です。
4/17 日曜の16日、幸い病棟の患者さんも落ち着いていたので、ちょっと遠出してきました。水俣です。水俣というと、70年代の医学生にとってはある種の聖地。公害研とか、環境研とかいうサークルが、水俣病について、現地に学べと合宿したり、広報活動したりしておりましたが、小生にとっては縁がなく、水俣は名前しか知らないままでした。当時在籍していた奈良県立医大は、そのころ不正入学で大荒れで、ストライキを打ったり、教授会との団交があったり、全て明らかにすると教授会が決めると、病院勤務の先輩たちが大挙押しかけ決議無効、学長解任など主張し、大混乱になって機動隊まで導入されるという事態になっており、とても外に勉強に行けるような状態ではなかったのです。結局今の今まで水俣は近くて遠い地でした。やや雲行きの怪しい天気のなか、阿蘇を通り、熊本からは高速で水俣まで4時間半。かつての水俣湾は、広大な更地となってエコパークという名の公園になっています。汚染された汚泥を固めて埋め立てたようです。その一角に水俣病資料館なるものが、国立と市立の建物が並んで立っていました。これまでの水俣病の歴史などが多くの資料によって展示され、館内の人影はまばらでしたが、この地が特殊なのだと感じました。ただ私らが水俣病というと真っ先に思い出すのは原田正純先生ですが、この名前はどこにも残されていなかったのが、公式な歴史というものの体質を伺わせるものでした。原田先生とは新潟の調査でご一緒したことがありますが、朗らかで酒飲み、ダンス好きと、いわゆる活動家や大御所の顔をされていなかったことが印象に残ります。アフリカでマラリアにかかってね〜、と笑顔で語られたりされていました。市内で熊本名物の太平燕(ターピーエン)をいただき帰路としました。街角には、水俣病は差別病名だ、有機水銀中毒と言うべきだという看板があって、この地では今も課題なのだなあと感じました。
4/4 カップ焼きそばってたくさん出てますが、ほとんどは麺ばかり。ほんの申し訳程度に刻みキャベツとか入っているのもありますが、極少量です。かなりジャンクな仕立てですが、ここに一工夫。本物のキャベツを手でちぎり、赤い蒲鉾を小刻みにしてレンチンし、熱湯でふやかした麺にのせて粉末ソースをかけてかき混ぜるのです。けっこうまともな焼きそばに変貌しますので、よろしかったらお試しください。インスタント麺でも、ラーメン系はドライ野菜とか入れることが多くなっていますが、今のカップ焼きそばがジャンクすぎるとお感じの方は是非。
3/28 先の土日、旧実家のある倉敷に帰ってきました。半年に一回は家の空気入れ替えに帰っています。大分がやっと開花宣言したその日も、なぜか別府は結構咲いている。宇佐あたりはかなり満開に近い木もあるってことで、大分市だけが遅れていたわけですか。今回行きは中国道経由の陸路、帰りは四国まわりのルートを使ってみました。往路は高速料金が約1万円。帰路は高速料金が5000円プラスフェリー料金9000円。こうみると帰りの方が4000円高いようですが、燃料代での差を考えると、往路は500キロで7500円、帰路は300キロで4500円で帰路の方が3000円安い。つまり全体でみると1000円の差になります。身体は四国回りの方がだんぜん楽です。ただ時間はフェリー待ち1時間もあって往路6時間、帰路7時間となりました。この差をどう考えるかですね。とくに帰路のとき、一時帰宅した患者さんが悪化して、予定早めて夕方に入院となったので焦りました。でもフェリー乗り場やフェリーのなかで焦ってもどうにもなりませんけどね。
3/11 昨晩、県南佐伯でながく在宅で闘病されたALS患者さんが亡くなられ、弔問に伺いました。患者さんのご主人が作られたのが皆様ご存知の平川プレートです。気管切開を受けて病室で付き添っていると、突然人工呼吸器の管が外れるのを見て、これでは怖くてトイレにも行けないと考案された器具でした。その奥様が10数年の闘病の末、ほぼTLS状態になられるとともに、心肺機能が不安定化し、最後の2年は入院でした。まだ60歳でしたが、仏壇には若い頃のお姿の遺影が飾られていました。家内のこういう姿見た人は皆さんの中にはいないけどねとご主人は言われていましたが、写真には発病前の美しく朗らかなお顔が輝いていました。ああ、こんな素敵な人だったんだと分かりました。でもちょっとほっとした気もするとご主人がつぶやかれました。長いつらい闘病、患者さんも、ご家族も本当にご苦労さまでした。
3/3 先日、大分市の独立系映画館であるシネマ5で、ヒトラーの絶滅会議なるドイツ映画を見ました。全編会議での発言だけというシュールな映画ですが、なかなか見ごたえがありました。帰ってからネットで映画のことを調べましたが、参加者の実像と俳優が実に似ていることに本気度を感じました。映画に行くと、始まる前にだいたい予告編とかありますが、これで次あれ行こうとか決まる確率高いように思います。映画館さん、予告編ばかり延々と流すシアターを一つ設けませんか?ただじゃ困るというのなら100円くらいとって。映画好きはきっと行きますよ。30分くらいを1クールにしたらいいんじゃないかな。夏とか涼みがてらに2クールとかしばらく見たり。そうすると本編見る可能性もぐっと高くなって映画館のメリット大と思いますけどこのアイデアいかがでしょうか。でも1シアターの独立系とかじゃ無理だな。さて、天網恢恢疎にして漏らさず、という言葉を思い出すような出来事がありました。イエスの言葉を日本語で騙るお方が突然お亡くなりに。どうしてイエスが日本語を喋れるんだというのはおいておいて、天罰覿面という言葉も思い浮かびます。
3/2 JAXAの日本人宇宙飛行士の選抜試験に、東大医学部出身の女医さんが選ばれたことが話題になっています。Drのキャリアを捨てて宇宙に行こうというのもよほど宇宙への憧れがあるんでしょうね。あるいは現実の医療で情熱を失ってしまったのかなとも懸念します。医者の世界のなかでもエリート中のエリートですからね。我々野武士レベルとはわけが違います。ただ、私も属するヨット界隈では、この女医さんが東大ヨット部出身ということでざわついております。大学のヨット部というのは、決しておしゃれなクラブ活動とかではなくて、汗と涙と塩にまみれたこてこての体育会系なんですよね。その意味では体力気力は抜群なんでしょう。ただちょっともったいない気がするのは親御さんも同じじゃないでしょうかね。
2/27 26日の日曜は、久しぶりの休日日直をしました。昔は隔週でやっていたのですが、ここ10年は当直勤務を外注しているので、本当に久しぶりでした。なんでも医師の働き方改善とかで、外部医師でも休日当直は月1回に制限されるそうなのです。内部医師の負担を増やすんなら何のことかという気もしますがそこはおいておいて、依頼されていた業界No1誌への論文を完成させ、学会演題への修正などできました。論文は難病患者の栄養管理と呼吸管理についてで、MSAの栄養についてはこれまであまり検討されてこなかったので一石を投じます。春以降の難病と在宅ケア誌に載ると思います。お楽しみに。学会演題は、コロナに関する調査2件で、呼吸療法医学会に出します。久しぶりの大ネタです。乞うご期待。休日日直も、たまにはまとめて仕事がはかどるのでいいですね。だけど天気はピーカン、空気は冷気。ライブカメラでスキー場の映像を見てため息。行きたかったなあ。FBには書きましたが、結局今年は一回だけのスキーになりそうです。日曜夜のナイターは空いているので滑り放題なんですけどね。さすがにこれから日ごとに暖かくなってゲレンデも痛みそうです。
2/8 また来島海峡で船舶事故が発生しました。3年前に同様の衝突事故があり、その当時から語られているのが、ここの航路が潮流によって航路が逆転するという規則です。通常は海上の規則は右側通行で、行き交う場合は相手を左において進むという原則で、陸上の左側通行の逆です。ここの地理的要因から常に逆ならさほど問題はないのですが、問題は潮流の変更点となります。潮が止まったあと、それまでの右側通行から左側通行に変更するわけで、こうなると当然相手船と交錯しなければなりません。昔からの習わしとのことですが、このような事故が発生している現状を鑑みれば、一刻も早くこの無意味なローカルルールを撤廃すべきではないでしょうか。前回3名、今回2名の人名が失われているわけであり、漫然とこの不合理なルールを続けるべきではないと思います。この奇妙なローカルルールは、いったいどういう理屈に基づいて定められているのでしょうか?ネットで検索した論文には順中逆西のルールについての解説や対応法は見つかりましたが、どういう時代背景のもと、このような世界でも稀な航路が設定されたのかについて詳述している文献は見つかりませんでした。

註)順中逆西は、北向きに進むときに、順、すなわち連れ潮では島側の中水道を通り、逆潮では四国側の西水道を通るということです。海運会社のサイトを見ると、四国に近い西側の航路は東側より屈曲しているので、連れ潮では舵効きが悪くなるので通らせない、というのが理由のようです。しかし戦前の速力の遅く舵の効きが悪かった時代の話しをいつまで引っ張っているのでしょうか。現在の船舶で本当にこの航路が危険なのか検証する必要があると思います。現にこのローカルルールのおかげで死人が出ているのですから、国はその有効性と危険性について検証する義務を負っていると思います。
1/26 このところ寒い、というか冷たい日が続きます。なにせ10年に一度の寒波らしいですから。先日夜帰ろうとしたら車のフロントは雪に覆われ、お湯かけて駐車場から出たのですが、そこでパリパリ凍ってしまい、前方見えず。なんとか通りに出てコスモスさんの駐車場に入れてしばらく暖気運転して溶かしました。このような寒い日はお手軽鍋焼きうどんですね。親鶏の切り身と、ヒガシマルのうどんだしを1/3Pに3倍濃縮の昆布つゆを加えて、市販の惣菜の掻き揚げは半分だけ。忘れてはいけないのは白ネギ。煮立ったところでトラさんで売ってるボチボチ製麺の袋うどん(これが意外によいのです)を入れて上に生たまご載せて、うどんがぽわっと膨らんだ瞬間に火をとめ、最後にとろろ昆布を適量置いていただきます。書いてたら食べたくなってきた。晩はこれかな。
1/22 1月21日の土曜日、山梨県ALS協会主催の講演会にZOOMで講演いたしました。難病患者の呼吸管理がテーマです。患者ご家族や訪問看護の方々を中心に42名の方が視聴されていたようです。質疑応答も熱心で1時半から4時まで充実した講演会になりました。山梨以外の方も何人か(よく知っている方も含め)視聴されていたようです。私は学会のWEB化は反対で、現地に行けないと仕事をせざるをえず、そのためWEB視聴が現実的に不能となり、参加できないからです。もし夜間とか休日にやってくれるのであればWEBでもいいのですが、学会は演題をお聞きするだけでなく、参加者と旧交を暖めるのがとても大事だと思うのです。しかし講演はWEBで大丈夫ですね。なんといっても行き帰りの時間が必要ありません。病院長になってからほとんど出張するような時間がとれず(学会だけは別として)、これまでもお声がけいただいても、お断りすることが多かったのです。でもZOOMなら職場にいながら講演できるのは大きなメリットです。ただZOOMが不安定なのは困りますね。今回も最初の予行演習では声が届かなかったり、共有がうまくいかなかったり、動画が動かなかったりとトラブル続出。冷や汗ものでした。これからもZOOMでの講演でしたらなるべくお受けいたしますので、どうぞお声かけください。
1/18 今週やっと病棟を開放することができました。昨日研究同人とこの間のできごとを検証し、ノンアルでささやかなお祝いをさせていただきました。それは新型コロナの病棟クラスターが昨年末に当院で発生したことです。仕事納めの前日、入院患者の一人が発熱しました。よくある発熱と当初思いましたが、コロナ抗原検査をしたところなんと陽性。全入院患者の抗原検査をしたところ、他に3名陽性が出て、クラスターの発生を知ることになりました。その後40床の病棟のうち、32人入床していましたが、入院患者8名、職員11名の新型コロナ発生事態となりました。とくに看護系職員は10人が次々と発症のため出勤不能となり、ガウンテクニックなどただでさえ看護困難な状態に、人手不足が加わり悲惨な日々となってゆきます。重症化する患者も出ましたが、高次医療機関への転院も不能。しかしこの困難な時期も必ず過去のものになるとの意識で踏ん張り、その結果、多くの知見も得ることができました。それについては今年の学会に発表してゆきたいと考えています。
1/1

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。新型コロナ対策に奮闘中の世界を尻目に、昨年2月から始まったプーチンによるウクライナの戦争も、ウクライナの頑強な抵抗で昨年内には終息せず、新年も持ち越しになりました。頭上に突然ミサイルが降ってくる不安で暮らすなどということが日常になるというシュールな世界が今この世界に現存していることにあらためて驚愕の思いを持ちます。プーチンがヒトラーやスターリンと同列にならぶことになるとは。
チコちゃんの永遠の5歳ではありませんが、小生も永遠の55歳をモットーにここまできました。今年も歳をとらずに頑張りたいと思います。ホントの歳は内緒です。多くの難病の患者さんが頑張って一日一日を乗り越えているのですから、まだまだお休みをとるわけにはまいりません。小生の呼吸管理の方法を習いたいという方も増えていますし、今年も頑張りたいと思います。皆様よろしくお願い申し上げます。今年がよい年になりますように!

 

 

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